2012/11/17

手をかける


気づけば、太陽はすっかり遠くへ行ってしまった。
パリはすっかり寒くなって、町中では少しづつクリスマスの準備が始まっている。
同時に、人々はいつの間にか分厚いコートに衣替えを済ましてしまっている。

どうやら、映り込んで来る風景や、人々は絶え間なく移動し、変化を よそおい 続けているようだ。

それでも、私は待っている。
ふと、手の届く モノ に手を かけた 瞬間の、光の屈折が、空間と感情の変化を読みとり始める。


2012/09/25

相変わらずな


先月のsottoprodottoでの個展は、ちょっとしたきっかけから始まり、関係者の方々の親切なサポートで、無事終了。
感謝。感謝です。
一息つく間もなく、野外展示、渡仏と、目まぐるしく時は過ぎ、季節はすっかり秋。

1年ぶりのパリは相変わらず。
朝早くから、パリジャン達が散らかし続けた街を清掃員のおじさんが掃除してまわる。
日が完全に上る頃、どこからとも無くカフェに人が集まり始め、なじみの客が思い思いに過ごす。
メトロではスリが日々の仕事を成功させ、浮浪者にサラリーマンが50ユーロをさらりとあげて立ち去る。
あきらかな格差が存在する街に住む人種の違う人々がそれぞれの生活の元に幸福を得ている。
ふとしたきっかけから、様々な波紋が広がり、縁が繋がっていく。

そんなパリはおとといからずっと雨や風の繰り返し。
人の心に夏のバカンスの余韻を残しながら、浮き足立ったパリジャン達が下を向いて歩く季節がやってきた。
9月も下旬に差しかかると、太陽が出てる日が半分になり、これかららどんどん太陽を見る日が無くなっていく。

私はというと、少しづつ、半歩半歩ぐらいで前進している。
どうやら、道に迷っても、縁が私をたどりつかせてくれているようだ。
とととんっと進んで行く。
決まった事も、決まらない事もあるけれど、日々どうにかなっていて、これからもどうにかなって行くのだと思う。
ただ、町中に散らかるゴミや、犬の糞を踏まないで歩けたら良いのだ。

昨日ある方に「チョイスを間違わなかったのよ。歳をとって振り返った時に、それが運だけではなかった事に気づくのよ」と言われた。

今日も雨、太陽の届くうちにたくさんネジを巻いて、電池なんていらない様にしておこう!
そんな今日この頃。



2012/08/17

Movie Exhibition -No Future/No Past-


HANNA Exhibition -No Future/No Past-

個展関連企画 ダンスパフォーマンス!




「香西知佳×山口佳子 ダンスパフォーマンス」
HANNAが造り出した空間に身を置いてみた時、どう感じそれが身体を通してどう発せられるか。
実験的身体パフォーマンス。新たな空間が生まれる。
日時:8月18日(土) 16:00〜
場所:sottoprodotto
入場無料
〈出演〉
香西 知佳
松山大学時代よりコンテンポラリーダンスを始める。
卒業後は地元高松へ戻り、山田せつ子氏との出会いから踊りを続けるきっかけとなる。
山下残 作品、青木尚哉 作品などに出演。また最近では音楽家 港大尋とのセッシ
ョンも行い、幅広く活動中。

山口 佳子
岡山に生まれ育つ。幼少期、踊ることは人生だ!と悟る。身一つで踊れる空間を見つ
けては出現中。
『みどりの部屋』はハセガワタカシ×violism×山口佳子=ART×MUSI
C×DANCEによるコラボ作品、11’2「福岡ダンスフリンジフェスティバル
vol.4」、12’2「横浜ダンスコレクションEX2012コンペティションI」 にて上演。
11’より岡山県内でDance Projectを企画、上演するR40代表。
sottoprodottoより

映像に鏡にプリズムにダンス!
二人のダンサーが踊ってくれる事になりました。
交差し合ったパフォーマンスが面白くなりそう!

2012/08/11

ワークショップ [見えないセカイをうつしてうつす]


sottoprodottoにてワークショップ行います。
デジカメ、トイカメラ、iphoneで街を不思議なセカイに映してみるワークショップです。
動画は撮影した映像サンプルです。
ガラスのコップを使って撮影しています。
興味がある方、お時間がある方、お兄さん、お姉さん、おじちゃん、おばちゃん、おじいちゃん、おばあちゃん、おこちゃま、、、誰でも簡単に不思議な見えないセカイを撮影できます。
持ち物の透明な物はガラス(コップや小鉢等)が向いていると思います。
(サンプル動画の最後に少し映ってますね。)
もし、質問があればご連絡ください!

以下sottoprodottoより



関連イベント
ワークショップ [見えないセカイをうつしてうつす]
トイカメラのような映像を制作します。
普段感じるけど見えない。
そんなモノを記憶の中だけでなくカメラにも納めて見よう!
日時:8月11日(土) 14:00-16:00
場所:sottoprodotto
一旦sottoprodottoへお集りいただき、内容の説明を行なった後、商店街や商店街以外の場所へ移動しワークショップを行いますので、帽子や水分などは各自でご持参ください。
料金:¥500
持ち物:カメラ(トイカメラ、iphone、デジカメ等、動画が撮影可の物)
    透明な物(無色透明な瓶、水風船、透明な金魚鉢、光の屈折が出る物)
*撮影した映像はHANNAが編集し、アートマルシェの展示に使用します。
*参加者いただいた方には、アートマルシェ当日、作品CDRをプレゼント!!!
お申し込み・お問い合わせ先
sottoprodotto(ソットプロドット)
info@sottoprodotto.com
*メールでの受付のみ
*お急ぎの場合は 087-821-5199 まで

2012/08/08

HANNA Exhibition 始まりました。


HANNA -No Future/No Past- 2012.08.06-08.18



個展、始まりました。


今回の個展では、去年パリの郊外で個展を行った時の映像を使用しています。

一つの映像作品が、鑑賞者が加わって、成長できていると嬉しいです。
それぞれ異なった時間が同時に現れる空間に、「絵のない絵画」が明滅を繰り返しながら展示され、空間がループしております。




また、今回初めてTVでみる映像を2作品展示しています。



昨日、ようやくゆっくり展示をみました。
無数の光で遊んでいると、不思議な気分になります。
映り込んでくる幻影達や、言葉、足音。椅子。雨音。鳥のさえずり。ピアノ。。。。
一人で会場にいると、自分で作成しているのに、足音がするので、何回も来場者が来たと勘違いしてしまう。。。あぅ。。。


お時間のある方は遊びに来てくださいね。
詳しくはsottoprodottoにて




2012/08/01

HANNA Exhibition -No Future/No Past-



HANNA -No Future/No Past-

会期:2012.08.06(mon)-08.18(sat) *会期中水曜日のみお休み
時間:11:00-19:00 *最終日のみ17:00で終了

場所:sottoprodotto 高松市丸亀町14-4 高松丸亀町弐番街1号館3F

関連イベントもあります。
詳しくはsottoprodottoにて

ある日、ちょっとした事から始まった事。
それは些細な事だった。
否定する事から始まった。

 現在まで、作品の媒体を洋服から絵画・インスタレーション・映像へと次々に変化させ、常に解体/再構築を繰り返し来た。媒体が変わる事で、得たものもあれば失うものもあった。
今回は2007-2012にかけて制作された過去作品と未展示作品、ドローイング、素材、パリや旅先で収集した物など、制作過程や作品の元となる関連資料をインスタレーションに交えながら、鑑賞者と共に、過去と現在、未来をも拒絶し、新たに表されたものを再認識する。

期間中、常駐しています。
お近くにお越しの際はぜひ立ち寄ってやって下さい。


2012/07/07

とりとめの無い話



7月。七夕。

去年の夏辺りから、体調が悪くなって、睡眠時間や休息を優先した結果、blogを更新する回数がめっきり減ってしまった。
また、MobileMeのサービスが終了して、HP移行の準備が間に合わず、HPも閉鎖してしまった。HPはURLから制作し直さなくてはならない。


最近は、父と顔を合わせるたびに、吉田拓郎やフォーク、ロック、等の音楽についてや、当時の若者についての話を聞かされている。現代を生きる私としても、当時の若者が持つ、眼に見えない未来を見ようとする眼差しは、新鮮にさえ思える。
“今”を生きる為に舵をとる“今”の新しい奏者。
音楽、映像、映像の中の人、その時のままの人。時がたっても中の人は永遠に当時のまま変わらない。

ある小説家は「死んだ人間は永遠に死んだ時の歳のまま、永遠に歳を取らない」と言っていたな。
昨日合った20歳の女の子は「就職活動中で、やりたい事もないし、夢も希望も無いけど、地元に戻って来た。」と言った。
次にあった男の子は「まあ、とりあえず」と言った。
録音しようかと思った。


小学校の修学旅行で行った 原爆ドーム の資料館にあった、屈託の無い笑顔16歳のパイロットの青年。
スランス、イタリアの眼球の発達した男の子。
トルコの足の速い青年。
駅に住む少女。
ドイツの強制収容所を見学していた青年、少女。
パン・オ・ショコラを買う青年。
トイレに落書きする青年。
父親の為に煙草を欲しがる少女。
英語の参考書に書き込まれたドクロの落書きと鉄砲。
原発に反対してハンガーストライキをおこした日本の青年。


ビニール袋を頭からかぶって、息をしてみて、どんな行動を問うだろう。

ふと、文に残してみる。
とり と めの ない はなし



2012/04/23

知識の余白

春になり、通り抜ける風がくすぐったい。
やたら発色の良くなった外の景色は新たな息吹でいっぱいだ。
ピントの合わない眼に映る景色が鮮明に美しく感じるのは体感が加わり、質感を得ているからか?

間違えちゃ行けない。
似て非なる物。



やっぱり、高い氷山の一角を持っている方は、年齢を重ねるごとに氷山の裾野を広げていて、はっとさせられる。
一人の人間が歩んだ道中に獲得して来た経験や知識は、眼に見える一角だけでは計り知れない。


2012/03/05

とけるような

弦がはじけ合ってて、すごく美しいと感じる瞬間。
ビブラートが脳を揺らす。

やかんがカンカン鳴る。
教会のミサの歌声、天へ舞う天使達のモニュメント。
透き通る微かなステンドグラスからさす光に写りこみ、空を舞うチリ。
グレーがかった景色に光が反射して明滅する。

輝かしいパイプオルガンと額を地に着ける青年。
行交う人々。

変わらない様に見える窓枠の中が

とける


2012/02/26

鬼ノ城塾 会田誠さんワークショップ

iphone からタイトルを変更しようとしたら、本文が消えてしまった。。。

鬼ノ城塾という、2ヶ月に一回、著名な講師を迎えて行われているワークショップに参加してきました。
毎回魅力的な講師陣をお迎えして、トークやレクチャーを行っています。
今回の講師は会田誠さん。
23年度の塾の最後の講師です。
24年度の講師陣も決定して、鬼ノ城塾の今後がますます楽しみです。




近年、会田さんが各地で取り組まれているこちらの内容の小さいバージョンを作成します。
その他、会田さんの作品等についてのトークや懇親会もあり、その後の打ち上げにも参加させていただき、とても濃厚な一日となりました。
会田誠さん、鬼ノ城塾の皆様やお会いで来た皆様、ありがとうございました。

会田さんは丁寧に言葉を選んでそっと置いて行くので、私はそれをそっと拾い集めて見たり。
選択されつくした言葉の数々が頭をグルグル。
余り緊張しないはずが、緊張してしまった。

いつも、人の好意を与えられてばかりいて、感謝するばかりです。
私の様な何処かの誰かにまで、好意を頂けるのは、繰り返し、繋がり続ける意があるからだろうか?
何かをお返しできるほどのものを何も持ち合わせていない私だけれど、いつか、自分がお返しできる何かを持つ様になったら、恩に御礼できる様な行為を繋げて行きたいと思う。


2012/01/10

HANNA exhibition 献ぐる詞

個展行います。是非いらして下さい。


〒760-0051 香川県高松市南新町8-13
(高松市常磐町商店街内)
Tel. 087-887-0343
Fax. 087-887-0344


2012/01/04

新年あけましておめでとうございます。

2012年がいよいよ始まりました。
今年は年末から三日まで雑多事に巻き込まれるという、一年の始まりでしたが、どうにかこうにか、薫的さんで初詣を済まし、今年もありがたいお言葉を頂け、身を清める思いがしました。
大変なお正月でしたが、結果的に良いお正月を過ごせた様に思います。


今年も一心に歩んで行きます。
皆様、
どうぞよろしくお願い申し上げます。