2014/07/26

美術館の日ワークショップのお知らせ。






「今日の日を送ろう」


美術館の日に撮影した写真やデジタル機器に残っていた写真を使って、オリジナルポストカードをつくります。
美術館の日の記念ハガキを誰かに送ってみよう。

[日 付] 2014年8月2日(土)
[時 間] 10:00〜12:00、13:00〜15:00
       適宜受付(所要時間 約30分)
[場 所] 高松市塩江美術館 情報コーナー
[参加費] 無料(美術館の日は観覧料も無料)
[講 師] HANNA

http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/5041.html

2014/07/17

一日の諸々




朝起きて、身支度を整え、一日必要な事柄たちを準備してから、慌ただしく家を出た。
約束の場所に着いてから、時間を間違えていたことに気づく。
せっかくなので、先に私用を済ます事にした。
以前から、数年前に壊れてしまった古い時計を治せる時計屋を探していたのだが、8年たってようやく、修理ができそうな職人を紹介してもらったので、今日は修理に出す予定だった。

6分後、丁度、店が開いた頃に到着。
閑散とした店内には、大きな古時計がガタガタに積み重ねられ、奇妙に陳列されている。
ひょうひょうとした店主が、私の時計をみるなり、
「あーだな」「こーだな」と言って、修理に時間がかかる事を告げてから、あっさりと修理を引き受けてくれた。
そして、聞いてもいないのに、店内の修理中の時計を、解説しながら見せてくれた。
私は適当な相づちを挟みながら、以前、ネオン管職人を尋ねた時の事を思い出していた。
その時の職人も同じ様にたいそう熱心に己の手の職を見聞せてくれた。
一通り、職人にお礼を言って、きっかり1時間で、前にいた場所に戻った。

その後、MIMOCA近くの駐車場に車を入れ、「拡張するファッション」展へ。
受付でチケットを手に持って進む用促された後、駐車券と駐車時間について説明されてから、足早に階段を上がって、何回目が合っても笑顔の監視員さんを3、4人横目に、足早に階段を降りた。
本展を挟む様にして、2階の展示スペースには猪熊さんの常設展もあったが、斜めに眺めただけだった。
出入り口付近でBlessやらSusan Ciancioloを発見し、おもわず足を止めた先で、光の演出に気づき、わざとその中を遠てから外へ出た。

駐車料金を精算して、予定通り秘境に向かって出発。
川を超え、山を越え、坂道をひたすら登り、再び開けた空間が現れるまで前へ、前へと進む。

まもなく到着した秘境では、幾人もの行商人達が競りを行っていた。
大きな眼鏡と白髪頭の男、やせた手足にまるまると突き出たおなかの男、くたくたのシャツと、大きすぎるズボンを革のベルトでとめた男、小柄で足を引きずった男。
皆、様々ではあるが、一貫して太く丸い指先と、黒い詰めをしている。
響き渡る声と声。
交わされる金銭と商品。
机を買う者、椅子を買う者、ランプを買う者、着物を買う者、扇風機を買う者、軒下の装飾を買う者、刀、槍、、、
程なくして競りが終わると、5、6人の男を残して、皆足早に去っていった。

帰路、やたら大きいく、朱色かがった黄色をした月が、黒や灰色の雲と青い山の間から見えた。
雲が形を帰るたび、月は半月にも、三日月にも、満月にも見えた。
山を7つか8つ越えた先で月を見たが、やはりいつもより大きく、赤い月であった。
それは奇麗だった。

私は、新たに動き出した時計が、手元に戻ってくるのを、ここで待っている。