2013/01/08

余白を持つ



明けましておめでとうございます。
2013年が始まり、年も新たになったはずだが、まだ実感がない。
やはり、日本のお正月の様にどこか神々とした空気のお正月を味わっていないからか、
定かではないが、とにかく新たな年になった。

年末から、事情があってまたパリ郊外のla loingtaineに来ている。
年が明けていよいよ田舎に引っ込んでもいられなくなり、パリまで1時間かけて往復する生活が始まった。

電車の中で好きな本を読みながら、「MOMO」を思い出していた。
元々、何も持たない私に、有り余っているものは時間しかない。
どれだけの時間をどこに与えて、どれだけの余白を自分に与えるのか。
などと思いにふけっては、過去と未来を往復する今を過ごして、
電車が着くのを待っている。

今年が始まってまだ数百時間。

行き違う人々、出会う人々、それぞれの新年が、旧年に変わる日までの私事をそっと細い目で見ていたいとも思えた。