2010/09/26

有機と無機

ここ最近、改めてイメージの連鎖を否定しているような気がしている。
潜在的な、混在的なイメージを持った物質が重く感じている。
物質や個体の持つ、固定概念や意識が邪魔に思えて仕方ない。

そんななか、今日は新鮮な感覚があった。
それは、有機物質と無機物質が触れ合うと言う事。

身体とはなんて率直なんだろう。
視覚的にも聴覚的にも、その他どれだけ感覚的に他人によりそっても、決して融合しない物質が身体をバイタイとして、ほんのささいなきっかけで、その身体を融合できるなんて。

人間が動く行為の根源には、すくなからず予測が含まれていると思う。
例えば、口に水を含んだまま、あくびをする人はすくないだろう。

目に見える絵や色が精神や意識を共有する間接的行為を 無機物質 であるとするならば、直接、他者と触れ合い、関わりを共有する直接的行為は 有機物質 になるのだろうか?

普段、直接共有しない私には、とても新鮮に思えた。


2010/09/19

「ミュージアムの・もうひとつ」

Takamatsu Contemporary Art Annual Vol.01"Another Carnival"


初日のテープカットも無事終わり、関係者がぞくぞくと高松市美術館に集まってきています。

オープニングに行われた様々なイベントもお腹いっぱいな内容でした。
青木陵子さんと猪瀬直哉さんのトークショー、石田尚志さんのパフォーマンス実験、ゲストトークどれも聞きごたえのある内容でした。

作家本人の話しを聞くと、急に作品との距離が近くなったような気分にさせられます。
青木さん、猪瀬さんお二人作品に見え隠れするちょっとしたアイディアや制作姿勢を垣間みれた気がしました。
また、石田さんの映像パフォーマンスは映像、音といったメディアをいかに芸術というフィールドまで引っ張り上げるか、そんな石田ワールドの入口まで案内してくれる内容となっていました。改めて、身体的な表現がダイレクトに心に届く事を実感させられました。

最後に、ゲストとして来られた浅井俊祐氏(水戸芸術館現代美術センター芸術監督/本展アドバイザー)と林洋子氏(京都造形芸術大学准教授/本展アドバイザー)の二人による「ミュージアムの・もうひとつ」というトークにも参加できました。
まず、浅氏の美術館運営において、いかにして、モノを求めた美術館から、コトを求める美術感へいかに変わっていったかというお話から、林氏の歴史史から、「生きた美術館」を求めて、についてのお話が聞けました。
美術界における今後の課題を客観的に聞ける貴重な場となりました。

感想としては、まず、現代に先攻している現代美術の流れが私達(現代人)が仮においている美術、もしくは現代美術(コンテンポラリーアート)と呼ばれるカテゴリーと歴史的現代美術とは違う美術と言うことを定義づけられる様な内容だった。

認識としては、現代美術と読んでいた"アート"とは違う"アート"が今というこの瞬間に闊歩し、満ちきった結果、まさに"アート"の撹乱が起きている。

それを分かりやすく例えて「取っ付きやすくなったアート」と呼んでいたのだろう。
それとも、「街場」(街起こしや環境問題、社会情勢と絡んだアート)と呼んでいただろうか。未だ言葉すらない気配に「言葉」で求めた内容でした。

決定結論が近い将来見えれば、美術界全体の発展に繋がる定義なのでしょうね。
しかし、それこそが、作家や美術界全体が作り上げる副産物なのだろう。

また、美術館のあり方や、タイプについての議論で、古典派とホワイトキューブ派と地域巻き込み派を例に出しておられました。

私の様に、ヨーロッパ文化のバファエロやミケランジェロやピカソやクリムトを美術館で見て、それを芸術として認識し、ウォーフォルやタルコフスキーを異端児(仮)と認識してきた人間にはやや外れた感のあるホワイトキューブがどうで、古典的展示会場がどうでという議論までてんこもりでした。

そう、最近、よく耳にする、「現代美術の作家はホワイトキューブと戦ってる。」とか、「ホワイトキューブを好むか」とか、「ホワイトキューブを嫌がる」という話し。

私は、展示場所として、ホワイトキューブを懸念したりしない。
しかし、好みもしない。それは、私の美術史が、ルーブルやオルセー、または、西洋の歴史的教会から始まっているからだろう。

いままでの、カビ臭い、古くさい。または、新鮮。。。。。。
な美術館から、"生きた美術館"が年月を経て生み出されて行くのだろう。
考察はつづく


2010/09/15

Takamatu Contemporary ART Annual Vol.01

Takamatu Contemporary ART Annual Vol.01

興味深い内容です。
現代アートの見せる多様性、他 の バイタイ と 会わせた作品。

納められたアート。
空間支配。

溢れ出すのは 何 か?


2010/09/04

椹木野衣さんとFUKEさんと食事会

美術手帖等で幅広く活躍する、美術評論家の椹木野衣さんと写真家のFUKEさんとのお食事会に参加してきました。

お会いできると聞いて、さっそく椹木野衣さんの著書を読んで予習することにしました。
その内容がとても興味深い内容だったので、本人とお会いできる事が楽しみでした。

本を最後まで読みきれなかったので、「生活」と「内向」とは現代ではどのような意味があるのか等、話してみたい事が沢山湧いて来て、ついつい、いろいろと聞いてしまいました。
せっかくいろいろお話していただいたのに、所々聞き取れなくて困りました。。。
椹木さん、お疲にもかかわらず、おつきあいいただきありがとうございました。

昔から、他者と自分との間にあるズレを感じさせられる事が多々ある。
その事で、時に悩んだり、傷ついたり、何かを発見したり、成長したりする。
今まではそれで良かった事が、ある日を境に意味が変わってしまう。
作品制作も、変わってしまうであろう「何か」の為にあるのかもしれない。

本はまだ途中なので、最後まで読んでみたい。

今回も声をかけて下さったみなさま、ありがとうございました。