2006/07/15

弟24回ヨーロッパ旅行記

Istanbul→Atinai

Istanbulを後にし、Atinaiに向かう。今日は旅の折り返し地点だ。

こんな日はいろいろな事が頭をよぎる。

何とも言い表せない感情にひたりながら、明日かの旅の順路を考える。
それは帰路をたどる旅。

トルコに入国して、トルコの電圧がよろしくなかったのか、デジカメが壊れてしまった。
一体どうしてなのか?
ココからさきの画像が残せないのがとても残念。。。
カメラマンの相方もショックだろうな。

2006/07/14

弟23回ヨーロッパ旅行記

Istanbul
Istanbul二日目。二日目は本当にうまく行かない日だった。
昨日の寝不足があるので仮眠をとり、午後から出かけるものの道に迷ってしまい、目的地に行けない。
途中、食事をとるが、予想以上の金額を請求されて、観光客とトルコ人料金の違いに戸惑う。
だんだんと不穏の空気が押し寄せる。

こう言う日は何をやってもうまく行かないもので、何もかもが最悪だった。
分からない言葉、分からない道、まるで答えの無い問題を繰り返し解いているよう。
次第に溜まって行くイライラが周りを見えなくさせる。

こんな時、トルコ人は「あ、あ、Allāh!!」って言うのかな?

街中のあちこちに存在するスリや客引きを振り払いながら、歩く。
クタクタのタンクトップとボロボロのズボンを履いた少年は暗く狭い路地に入って行ってはまた出て来る。吸わし無く走り回る。それに引き換え、路上でたむろする大人達。
この日の相方は、気の立っている私とは一線を引いていて、フワフワしている。
無理矢理ひっぱても会話が出来ないので、断念。

長旅はまだまだ続く。
明日にはAtinaiに戻る。

2006/07/13

弟22回ヨーロッパ旅行記

Istanbul

午後からは宿を紹介してくれた人とトルコの水タバコを楽しみに行く。
トルコの幻想的なランプの美しさと、水タバコのここちいいフレーバーの香りが、何とも言えない空気を産みだしてくれる。

















夜のトプカプ宮殿を横目に夕食をとりに行く事にする。
途中、ハレムで礼拝するイスラム教の女性。
壁一面にほどこされたされた青い装飾が何とも美しく、ランプとロウソクで照らされたハレムの神聖な空気に、異国の人間が土足でやすやすと入っては行けない様に感じた。
女性の眼差しの先にある物は分からないけれど、理解したいと思った。


しばらく歩いて、
怪しげな商人のうろつく川の上にあるレストランへ到着。案内人のオススメだ。
ここは世界三大料理と評されるトルコ料理が食べられる所なのだそう。











おいしいトルコ料理とおいしいお酒、トルコの人の生活や宗教観が聞けて、とても良い時間になりました。
久しぶりに食べた焼き魚はやお酢を使用した料理、どれも日本食とは違うけれど、日本食を思い出さしてくれる。
ヨーロッパのようなオリーブオイルベースの料理とは全く違う。
本当においしい。
イスラム教という宗教や文化、言葉は全く違うのに、どうしてこんなにもアジアを感じるのだろう?この街の何処にアジアの雰囲気があると言うのだろう?
それはほんの些細な所なんだろう。
後少し、後少し、もうそう遠くない未来に、自分が帰るべき場所に帰れるのだろうか?


この夜、トラブルが発生。
私は身を守る事に必死で、いつも何かを見落としてしまう。
こんな、浅はかな私を相方はそっと支えてくれる。いつも、いつもこんな私に付き合ってくれる友。こんな私に慈悲をかけてくれる友。
生き方を変えられない私はいつも崖っぷちで、どうしよもなく悲哀に満ちた心を、何回この友のお陰で落ち着かせる事ができただろう?
言葉で言い表せない思いをどうすれば友に伝える事ができるだろう?
そうして迎えた朝日。


弟21回ヨーロッパ旅行記

Istanbul
昼頃、ようやくIstanbulに着けた。

長い長い移動のせいで体はかちこちだ。
固まった体を引きずりながら、ごちゃついた街を歩いているとすぐに客引きがやって来た。
ひつこい。
すれ違う人全てが客引きかと思うほどの客引き人に戸惑いながら、たまたま出会った日本語のできるトルコ人が案内をかってでた。
紹介してくれたのは日本人向けの安いホテル。
改装中の建物の中には若い日本人の女の子が一人で宿泊していた。
通された部屋でその女の子に合う事ができた。
彼女は荷造りをしている最中だった。
騒々しくやってきた私達に気づくと、大きな瞳でまっすぐにこちらを見た。
黒い瞳に黒いショートカット、やや日に焼けた肌がよく似合う。
彼女は顔色一つ変えず、手を動かした。
私は、その無言の出会いに、声をかける事ができなかった。
普通の日本人ならあんな表情はできないだろう。
彼女はこんな所まで一人で旅してきたのだろうか?
その華奢な体には似合わない大きな荷物と寝袋が妙に際立った。



それからすぐに、世界遺産トプカプ宮殿に向かった。この旅で、ようやく出会えたアジアの匂いに感動してしまう。
三年ぶりのアジアの匂い。
「アジアとヨーロッパの架け橋」とは良く言うけれど、自分がこんなにもアジアを求めてたとは思わなかった。











この海の先に日本があるのかな?


弟23回ヨーロッパ旅行記

Uzunkopru→Istanbul






どうにかこ
うにかトルコに入国。
ここから首都Istanbulまでは丸一日を要する。
こののんびりとした列車ではまだまだだ。
代わり映えの無い景色を眺めては寝る。













一面のひまわり畑や















列車にパンを売りに来る祖父と孫や














羊飼いやらを眺めた。

弟22回ヨーロッパ旅行記

Pythion→Uzunkopru

列車は寝台がついていて、今日はこの寝台で寝る事にした。
言葉の分からない上に乗務員の口調は荒く、怖い。
ぼったくられたりしないかとハラハラしつつ、どうにかお金を支払い床に着く。

列車は奇妙なうなり声を上げながら暗闇の中を進んで行く。
ようやく眠りに落ちた頃、何か遠くから順番に迫ってくる声が聞こえた。
するといきなり、ドアを叩く凄まじい音と怒鳴り声で起こされる。
「ドン、ドン、ドン!!」
「ドン、ドン、ドン!!」
「パスポート!!!」
「パスポート!!!」
何が起ったのか理解できずに、ドアを開けるのを戸惑っていると、必要に扉を叩いて来るので慌ててドアを開ける。そこに現れたのは制服を着て、やや色黒で、黒く太い眉と髭をはやした男性だった。
トルコ人だ。
「パスポート!!!」
「パスポート!!!」
なんだか鼻息荒く怒っている。
私達はとりあえず切符とパスポートを見せる。
彼は切符には目もくれず、パスポートだけをぶん取り、険しい目でパスポートを見る。
通路で何やら怒鳴ってくる声が響き渡る。
それに反応する様に、彼は何か言い放ち、パスポートを持って立ち去ろうとする。

海外にいる外人にとって、必要不可欠なパスポートを取り上げられるという非常事態に、私達は慌てて呼び止めるが、苦肉にも言葉が通じない。

さらに悪夢は続き、そのまま列車を下ろされる。
よく見ると私達以外の人も数人下車させられている。
外はもう明るくなっていた。小さな駅のホームの向うには頑丈に張られた網に囲まれており、点々と生えた木の間に数台の戦車があった。
ぞっとした。
駅だと思っていた小さな小屋は日本の交番のような形で、同じ様なマークが同じ所に着いていた。
そう、ここはギリシャとトルコの国境なのだ。
他の人は何処へ行ったのか分からない。私達だけ小屋に通され、壁に並んであった椅子に座らされる。目線の先には小さなデスクと古いパソコンがあり、彼はパスポートとパソコンを見て何やらやっている。その険しい表情に、もしかしてこのまま捕まってしまうのではないかなどと想像しながら、彼の様子を伺う。

数分の沈黙の後、
「Istanbul?」と言われ、
「Yes!Yes!」と即答した。
さらに、何処から着たか、なんでフランスに住んでいるか、いつ日本に帰るのかなど片言の英語で聞かれたので、私達は必死に答える。どうにか内容が伝わったのか、私達の必死さに彼の目が一瞬温かいまなざしに変わった。
私は「あ、許されたんだ。」とさとった。

その後、無事パスポートを返してもらい、列車の出発時刻を訪ねると、後3時間待たなければいけなかった。そのまま小屋の中で時間が過ぎるのを待った。

列車に乗り込む時、厳格な彼にお別れをいい、手を振るとそれに答える様に優しい微笑みを浮かべて見送ってくれた。
つづく

2006/07/12

弟21回ヨーロッパ旅行記

Atinai→pyhion




トルコに向けて列車移動。
今までの電車移動の中でも一番長い移動時間。
アテネからイスタンブールまで丸一日。
永遠と続く田舎の風景がのどか。









目的地はまだのはずなのにここで下ろされる。
ギリシャ語は何を言ってるのか全く理解できない。
目の前に用意されていたバスに押し詰められ、運転手の「Istanbul」と言う単語を信じて乗車する。











走る事数分。
山間に向かうにつれてますます人が無い。
バスが着いたのは無人駅。
単語とジェスチャーで精一杯状況を把握。
どうやら夜中の3時に電車が来るらしい。

こんな何もない駅で夜中の3時まで過ごさなきゃいけないなんて。
バックパッカーが何故寝袋を持つのか身にしみて良く分かった。









108度どこを見渡しても何もない。







夕方にさしかかって一匹の犬がとぼとぼと歩いて来て、線路の向うを見つめる。
ソコに何があるの?








夜になるとさすがに冷えるし虫がすごい。
困っている所に一台の原付がやって来た。
駅員さんと思われる彼とジェスチャーと単語で会話。
電車の時刻はまだのはずなのに駅員さんが来たので時間の確認がしたかったのだけど、なかなか通じない。
イスタンブールに行きたい事は良く分かったらしく、どうやら列車は来るようだ。
こんな野外で列車を待つ私達を不憫に思ったのか、近くの小屋に誘ってくれた。

言葉も通じない異国のおじさんにひょいひょいついて行くなんて、もし悪い人だったらどうなっていた事だろう?
でも、目を見れば分かる。
なんだか優しい人に思えた。

小屋では駅員さんの古めかしいベットが用意されていて、ちいさなキッチンもある。
「ビール飲む?」のジェスチャーを合図に乾杯!
でも、アテはなかったらしく、どこからともなく取って来たきゅうりを切ってくれた。

彼には子供が二人いて、そのうちの一人は同い年だった。
ほんの些細の事でも相手の事が知れるのがなんだかとても新鮮でうれしかった。
紙と鉛筆があればなんでも分かり合える。そう思った。

駅員さんはきっちりと私達を列車に乗せて、笑顔で見送ってくれた。
人の優しさが身にしみた。
つづく

2006/07/11

弟20回ヨーロッパ旅行記

Bari→Patras→Athenai


ここはどこ?
分からないけれどココで降りた人の大半がアテネを目指して大移動する。
みんな同じ電車にのり、路線がないからと無理矢理下車さされ、なんとか首都アテネにたどりつく。
アテネについた頃にはもう夕方。
ギリシャに入国してからの電車の遅いこと。。。









バックパッカーの彼がいなかったらたどり着いていないかもしれない。

到着のお祝いにとりあえず乾杯!
夜はギリシャ料理を食べに行く。









向かったのは大衆食堂。
久しぶりの魚やイカ。そしてヤギのチーズにヤギ肉。ラムかマトンか分からなかったけれど、肉質は柔らかく臭みもなく、美味しい。
このお顔さんは4ユーロ。安!!

その価格の安さや味で大量飲酒。旅の疲れをお酒で洗い流した。

夜、宿に帰る途中、フェンスの向うで遊ぶ沢山の子供達をみかける。
みんな本当に楽しそうで、キラキラしている。
人数に対して一つしかないボール。
中には裸足の子もいる。
無知な私が見ていると、それに気がついた少年が笑顔で手をふってくれた。

つづく

2006/07/10

弟19回ヨーロッパ旅行記

Bari-Patras




ギリシャに向けて出航。

夏の熱気と国を渡る期待が気分をさらに盛り上げる。これから行く所はいったいどんな所なのだろう?








この時期、大勢のバックパッカーが大移動する。
みんな飲んで歌って乗り上がる。
ココには国境や人種は存在しない。
みんな好きな言葉を話し、好きな洋服を着て、好きに楽しむ。



この船で、日本人のバックパッカーと出会う。
彼はアメリカから日本を逆回りに電車で目指す。理由は「父が世界一周したから。」
軽く吐き出す様に語った一言はすでに地球の半周を移動してきた力強さと重さがあった。
つづく

弟18回ヨーロッパ旅行記

Zurich→Milano→Bari




Bariはギリシャに向かう船のでている港町。
船を待つ間Bariを探索する事になった。
真青な空と海。
海の香りや人々の陽気さが漂う。
海辺では次々と人がやって来てはおもむろに服を脱いで飛び込む!子供も大人もおじいちゃんもみんな元気いっぱい!






Bariにも旧市街がある。そこは本当に古い街で、不思議な空間が幾重にも広がる。
狭い路地の建物と建物の間に掲げられたイタリア国旗。
路地に干された手作りのショートパスタ。
小さな商店があったり、どこからどこまでが誰の家なのか分からないぐらい開放的な家々は昔ながらの生活なのだろう。




























祭られたキリスト。
こうして見るとなんだか、日本のお仏壇みたいに見える。ほかにもいくつも同じ様な祭壇をみた。

Castello Svevo
欧州旗に惹かれて立ち寄ったのは何かのお城のようでした。

古代ローマを思わせる遺跡が沢山ありました。
魚から小動物、猿、鳥へと進化していく進化論?を表した様な彫刻は神話のようで興味深い。
パンフレットや説明が無いのが残念。。。








現在なのに過去。
過去なのに現在。

違う文化や生活が見え隠れする。

何か発見した時、当たり前にうれしく思う。
しかし、いざその先を見つめるとその輝きは消えてしまう。
それが今を生きている証拠なのかもしれない。
そして、だからこそ過去と現在を繋ぐ一瞬が必要なのかもしれない。
一瞬は過去でも未来でもなく今だけだ。
今は今であって過去にも未来にも変わる事ができない。

船に乗り込みギリシャに渡る
つづく

2006/07/09

弟17回ヨーロッパ旅行記

Zurich

いよいよスイス。
寝不足で頭が起きないままZurich探索。もちろん旧市街を歩く。あちこちに広がる小道やどこを曲がってもある蛇口。噴水ではなくて蛇口なのは水がきれいだからこそなのかな?





















町中を流れる川の水は透き通っていて奇麗。








商店は静まり返っている。日曜は完全休日?














遊覧船で観光名所をゆったり見る。
船のあまりの気持ち良さについうとうとしてしまう。











水上には街を探索した時より沢山の人がいました。沢山の船やボートが行き交います。




電車の時間の関係で早めにミラノに向かい、バーリを目指します。
つづく

2006/07/08

弟16回ヨーロッパ旅行記

Zalzburg

到着して早速向かったのは映画で有名な宮殿Schloss mirabell
ミラベルなんて、フルーティ?
名前からして乙女チックな宮殿は神話や伝説がテーマなんだそう。
ペガサスやユニコーンはまさに伝説の世界。
他にも、空気、水、火、大地を表す泉もありました。











このお花にも何かテーマがあるのでしょうか?










時はちょうどモーツアルト生誕200周年。華やいだ街は気分をうきうきさせてくれます。
モーツアルト生誕の地も見れて、歴史の中の人物に少し血を感じる事ができた。




















日も暮れてきたころ、オーストリア人の小説家と
出会う。話しの流れで街を案内してくれた。
まずは、丘の上に見えた修道院へ向かう。

修道院はあたりの薄暗さでよく見えない。
なんだか、神聖な物を見る様な感覚にかられ緊張しつつもゆっくりと覗き込む。
閉ざされた高い外壁の隙間からかろうじて光が入り、うっすらと浮かび上がる石畳の通路の向うに扉が見えた。













案内人のお陰で、見落としそうな物を見落とさずにみれた。修道院の話しや馬の洗い場の由来。
慣れた口調で他にもポイントを抑えて案内してくれる。
こんな、音楽と伝説の地で書く小説はどんなないようなのだろう?
小説家の彼は彼女との遠距離恋愛や異文化に歯がゆさを感じているようだった。

甘酸っぱい。
小説家にお別れを言い、私たちはスイスを目指す。
つづく

弟15回ヨーロッパ旅行記

Innsbruck


電車のなかで、クラッシックカーばかりのレースをみました。あんなに沢山のクラシックカーをみれるなんて!
Innsbruckはどんな所なんだろう?
駅を降りたら、とても静かでびっくり!
何もない?とおもったらありました。
駅から数分歩いた所にひろがる旧市街。














一歩中に入ると別世界です。まるで遊園地やおとぎの国のように美し街。















チロリアンハットや鳩時計。








ふらりと立ち寄った教会。
聖ヤコブ教会のようです。











美しい。
白、赤、青、金色の乱反射。

細かい装飾にいくつもの壁画。
天使達。

厳格で澄んだ教会とは異なり、寛容で華な教会だった。








そうこうしてると一代のクラシックカーがやってきた。
「あの時の車だ!」
と思ったら次々と車がやってきます。
どうやらココがゴールのようです。
みんな拍手でお祝いです。


また再会できて、良かった。
足早にザルツブルクへ移動する。
つづく