2010/11/16

取り出された一部

夏からすぐに行くつもりで行けなかった歯科口腔外科にようやく行って来ました。
親知らずを4本一気に抜く為です。


麻酔を使う手術は人生でこれが二回目。
一度目はパリ郊外のアメリカンホスピタル。忘れもしない、"鍼"事件。
その時は先生の勧めで全身麻酔をしたけれど、今回は眠たくなる麻酔を使用するようです。

手術前、次々に担当者がやって来ては、担当の事柄について説明をしてくれます。
看護婦さんは点滴。薬剤師さんは薬。主治医さんは手術。
みなさん、とても慣れた口調で丁寧に説明してくれたのでまったく不安もなく、軽い気持ちで実地を受ける事ができました。

フランスの時も同じでしたが、腕に番号とバーコードを着けられ、簡易ベットで騒々しくはこばれます。まるで商品のような扱いと寝転んだまま天井がコミカルに動き、流れるさまはとても浮遊的で、現実と異次元が繋がる歪みにいるような印象をうけました。

いよいよ手術台に乗せられ、私の体の上で人と人がこの人体をどうするか話しています。

フランスの時は聞き取れる内容が少なくて、耳に膜が張ったような状態だったので、リアルに異空間をさまよった感覚でした。主治医の清潔過ぎる手袋がにょきっと4つ目の前に洗わると、術用のライトが明滅し、記憶が途切れます。
次に目が覚めたら、病室のベットで寝かされていました。

しかし、今回は眠くなる麻酔なので、いつの間にか手術が始められ、「え!麻酔もきいてないのに!!!」と思ったら、なぜでしょう?ぼやぼやと視界がかすれて、切られても、引っ張られても、痛くありません。ものすごい効果音と遠のく意識が交互に繰り返され、30分程度で終わりました。


術後は麻酔が切れるまでうとうとを繰り返し、だんだん痛くなってくる傷みを気にしながら、病院の方に無理を行って帰宅させていただきました。
傷みはある一定の痛さを超えたら、傷みの増大は止り、今度は腫れがひどくなる様です。
しばらくゴハン食べれないですね。