2006/07/04

弟10回ヨーロッパ旅行記




Munchen→Berlin














電車とバスを乗り継いでgedenkstatte & museum sachenhausenに到着。
いきなり、『労働は自由をもたらす』と書かれた門に迎えられる。ココにくる人は絶対的に教えられる。そして、敷地に一歩入ると、なんだか異様な空気に包まれた。
なんだろう?と、思いつつも案内にそって施設内を見学してまわる。まずは資料館の様な所で強制収容所の歴史やナチス軍について知る事ができる。写真の量も豊富で、思わず見入ってしまう。
そこへ、小学生らしき団体が見学にやってきた。ドイツでは小学校教育の時から、強制収容所に見学に来る様で、子供達は熱心に勉強して行った。
戦争で起こってしまった悲しい事実を風化させない運動は日本でも起きています。
私の地元でも、戦争体験者が減る一報で、事実を残す活動をしている方も多くいます。
それでも、まだまだ記録にしか追いつかず、伝えるべき相手側の準備ができていない現状が続いているようです。
それに比べると、ドイツはきちんと義務を果たしている様に思えた。
今となっては歴史資料館として一般に公開されているが、ソコがどれだけの場であったか。現代の世界しか見ていない私たちには知る由もない。。。



戦争は人を大きく変えてしまう。
殺し合いを正当化された世界には何が見えるのだろう?





続いて、強制収容所へ向かう。ここでは実際に使用されていた収容施設やお風呂場から、消却場や処刑台等、ありとあらゆる物を見学できる。
まさに、生の歴史をそのまま保管しているのだ。
時の止った様な空間が妙な圧迫感を持って押し迫ってきた。
そして、敷地の端には四角い小さな小部屋の連なった建物があり、ソコが収容施設だった。その真ん中をまるで刑務所の廊下のような物が横断し、その先にはシャワー室?のような大きめの部屋がある。
ソコに行き着いた私の呼吸は締め付けられ、両手がしびれた。
幻覚か妄想か、強烈な叫びが、背筋を凍らせられていた。






本当に生々しい資料ばかりで、ココに着てカメラがフリーズしてしまう。
続いて手の甲に走るしびれ。
足早やに収容施設を後にして、広大な敷地をぐるっと廻って帰った。
奇麗なお花が飾られた像に手を合わせ、またあの門を通る。

帰路、何も無い広場にふわふわと白い小さな花が咲きゆれているのに気づく。不思議な違和感を覚え、よく見ると葉っぱは茶色く朽ちている。
それでも花は揺れていた。

ベルリンに戻って、明日はベルリン市内を探索する。
つづく